2017年12月30日土曜日

佐野元春「MANIJU」(2017年)と池田修三「ハナコ」(1982年)


佐野元春の2017年の作品「MANIJU」ジャケットと池田修三1982年作品「ハナコ」の比較。


まず、佐野元春の2017年の作品。


グットくるジャケットですね。アルチンボルトのようでもあります。













そして、秋田県の誇る版画家、池田修三が1982年に出した作品「ハナコ」






2017年12月16日土曜日

BRUTUS 2018年1/1・15合併号 危険な読書

読書や本の特集は媒体を問わず、つい触手が伸びてしまう。


また古本や書斎、本棚などの特集も手が伸びる。安心して読めるからである。


今回も仙台駅の書店で本書に手が伸びた。ペラペラめくっていたら、内藤陳の部屋の写真が目に飛び込んだ。自分の記憶が呼び覚まされた。読書好きに成った原因の一つが、この内藤陳が佇む部屋の写真が衝撃的だったからというのが一つの理由であった。いつだったか忘れたが、出会った衝撃は大変なもので、数十年以上昔であったが、たまにこの写真は頭に浮かんできた。本の壁が広がる部屋の右側に白い服装の内藤氏がタバコ片手に佇んでいる。


理想の部屋。


本しかない部屋。かなり素晴らしい。こんな生活をしたい、と思い思い生きてきた写真が目の前に現れた。衝撃的であった。新幹線の中でその写真だけで満足感を得ることが出来た。





















2017年10月7日土曜日

Jim Jarmusch 「Down By Low」

ジム・ジャームッシュ「ダウン・バイ・ロウ」です。1986年の作品。トム・ウェイツが主演しており、味のある演技を見せてくれます。また後に「ライフ・イズ・ビューティフル」で知られることになる、ロベルト・ベニーニも良いです。「ライフ~」よりも良い演技ではないですかね。

本作品ではロベルト演じるロベルト、ボブの存在感が観ている人間の心を捉える。ロベルトと他の二人を観て、ロベルト的人生や生き方に共感できるが、その境地に達するのはなかなか難しい。普通に生きていれば、どうしてもザックやジャックの生き方になってしまう。

そんなことを感じながら見ていましたが、ストーリーの寓話的な展開に難しいことや難癖をつけることなく最後の三叉路まで面白く見ることができました。

良い映画です。

やはり見終った後は、トム・ウェイツ「レイン・ドッグ」を聴いてしまうのです。


2017年9月30日土曜日

「運慶」 東京国立博物館

9/28(木)飛行機待ち時間を利用して、行きたかった上野、東京国立博物館で「運慶」を観にいく。

展覧会自体が始まったばかりで、混雑が予想されたが、天気もぐずついていて、これは大丈夫だろうということで、いざ上野へ。

予想通り、入場は並ばずに入ることに成功。時間は1時間30分しかないので、余計な時間を使わずに入場できるのはありがたかった。

入場すると、一発目は運慶デビュー作がお出迎え。ここでテンションも一気に高まる。

その後は、奈良興福寺、康慶作の四天王立像に踏みつけられている邪鬼が可愛かったり、法相六祖坐像のリアリティが凄かったり、真如苑の大日如来坐像が思ったより小さかったり、金剛峯寺の八大童子に癒されたりしたにも関わらず、疲労困憊。でもやはり本展覧会のメインは興福寺の無著・世羅菩薩立像です。とくに無著菩薩のリアリティのある表情に眼がすいつけられてしましました。無著のその黒目勝ちのまなこに吸い寄せられました。やられました。見る事ができて良かった。

時期の関係で重源上人が見る事ができなかったのが残念だけど、高山寺の子犬の愛くるしさも良かった。

しかしこれだけ仏像を見ると、疲れた。お腹いっぱいです。


最後のデザートとして、法隆寺宝物館で沢山の金剛仏を見学して、終了としました。ここはちょっと敷地のハズレにあって、いつも空いています。でも個人的に大好きな博物館です。


無事予定の飛行機にも乗ることができました。良い展覧会でした。めでたしめでたし。
 

Jim Jarmusch 「Stranger Than Paradise」

ジム・ジャームッシュ 「ストレンジャー・ザン・パラダイス」です。1984年の作品。もう30年以上昔の作品ですね。

当時は最先端の人間の必見作品のような扱いを受けた、おしゃれさん専用映画のような扱いを受けていましたが、30年以上寝かせれば、作品の核が浮かび上がってきます。すべてがワンシーン・ワンショットで間に黒幕が入る造り。モノクロームの粗い画面に主人公3人の存在感が立ち上る。

ラストのどんでん返しは痛快。エヴァが可愛くも味のある女の子で嬉しい。
物語の始めと終わりが繋がり、物語やタイトルを浮かび上がらせる。
良い作品です。

別におしゃれさん用作品でもなんでもなく、ただただ作品に身をゆだねればよろしい。

良い作品でした。

2017年9月18日月曜日

スタンダール 「赤と黒」(上下巻)

スタンダールの「赤と黒」を読了。800ページ強ありますが、楽しく読み進めることが出来ました。物語として楽しめるからです。


平民のジュリアン・ソレルが階級を這い上がろうとするドラマ。貴族や僧侶やお金、知恵を駆使し、這い上がろうとする様は現代の小説の主題ともなりえる。特に終盤のジェットコースターな展開に心奪われました。こういう社会的階級制度や、そこを乗り越える物語はやはり若いうちに読むべきでしょう。そういうことに心が繊細な時期に読むべき書です。パンクロックに通じるといったら良いでしょうか。その不満や不条理を理解し、主人公の立場になって読み進めることができるのも若いうちです。年をとると様々なことが判ってきたりしちゃうから。。。残念です。


「武器を取れ」という思想で貴族社会や階級社会に挑んでいったジュリアンのパンクスピリットに敬意を表します。

Queensrÿche 「Promised Land 」

クイーンズライクの5枚目のアルバム「約束の地-プロミスト・ランド」です。1994年の作品。発売当初はその内省的な作風が心に響かず、20年以上寝かせてきたアルバムでしたが、昨日聞きなおしたところ、これがまた良かったのです。

前作「Empire」(1990年)がヒット曲もあり、耳障りの良いキャッチーな作品であり、また前々作「Operation: Mindcrime」(1988年)が専門誌も絶賛する名作メタルアルバムであったこともあり、当時の私の気分本作の内省的な作風に合わず、放置状態となっておりました。ところが年をとり、聴き直すと心にスット入ってくる楽曲たちでした。

時代の雰囲気もあるのでしょう。その頃のシーンではグランジやオルタナといった旋風が巻き起こっておりました。プログレッシブなメタルということだけで、時代から敬遠されていたのです。

今の時代彼らが当時目指したものが、自然に心に入ってきます。素晴らしい名曲達です。これからの愛聴版です。この作品から時代と時間が必要な作品があることを教えてもらいました。