花沢健吾 「アイアムアヒーロー」が22巻をもって完結した。1巻から単行本を集め、リアルタイムで読んできたものとしての感想です。
あまりにも終わり方が唐突すぎます。物語の裾野を世界にまで広げた責任を作者は果たせないままでした。そこは読者に委ねたのでしょうか。世界規模の大抒情詩を期待していた読者としては残念です。また、ラストの女(クルス)の変容は大友克洋 「AKIRA」の創作を超えていないと思う。金田の変容と、女(クルス)の変容は同じである。
期待が大きすぎたからかもしれないが、本作品の終わり方は、作者の限界かもしれないと感じた。これだけ世界観を広げたのだから、10年後も20年後も大抒情詩として描き続けて欲しかった。3.11後の世界と物語の世界をシンクロさせたかったのかもしれないが、その先も世界は存在しているわけで。。。本作品は「ボーイズ・オン・ザ・ラン」で才能を感じさせてくれた作者の遺言かもしれない
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