2017年4月29日土曜日

大宮知信 「スキャンダル戦後美術史」




大宮知信 「スキャンダル戦後美術史」を読了。戦後美術史の事件を紹介している書。戦争画を描いた作家達の戦後の生き方、美術につきものの贋作の話、日本の前衛アート、バブル期の芸術作品の位置、美術館や芸術大学の役割。こんな内容だから面白く読むことが出来た。スキャンダルほどのことでもないが、マジメに論じているので好感が持てる。美術品とは不思議な存在である。「美」の価値と「経済」の価値がある。その二つの価値により美術品や芸術運動は触れ続けるのである。「美しい花がある。花の美しさというものはない。」小林秀雄の名言であるが、正に美しい美術品があるだけなのである。面白く読むことが出来ました。

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