村上春樹 「海辺のカフカ」を再読。田村カフカ君15歳の物語。結論は無いし、物語の構成要素の詳細も明かされない。ただ読者はカフカ君の現実の世界と非現実の世界を彷徨う。そこにはナカタさんの世界も重なるが、両者は交わらない。一部に佐伯さん、ホシノさん、大島さんの兄もその非現実の世界に登場するが、お互いには交わらない。
何か人生のメタファーのようです。世界は図書館の壁にかかってあった絵のようなものなのでしょう。そこが世界で、まるで自分の周り(現実も非現実もまとめて)が一枚の絵に表されているようなもの。絵の中心に描かれている主人公はいつの間にか自分になっているように、世界は自分中心でしか見ることのできないものなのかもしれません。
この村上の作った世界観にはすぐドップリつかることが出来ました。長編なので一気読みは難しいですが、ページをめくり始めた瞬間からすぐ物語の世界に入いることができます。
オモシロい物語でした。
今回は物語に出てきたクラッシク音楽を購入。ベートーベンとシューベルト。まだ到着してませんが、ホシノさんや大島さんの気持ちになれるか、試してみるのが楽しみです。
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