2017年2月19日日曜日

中島義道 「人生に生きる価値はない」


中島義道 「人生に生きる価値はない」を読了。

考えすぎて、どうにもならない人間に答えの入り口を教授してくれる本。
因みに本書だけ読んでも、効果はありません。

本書に書かれていることを入り口にして、自分自身で学び、見つけていかなければなりません。

良書だと思いますよ。

2017年2月11日土曜日

映画「沈黙 -サイレンス-」を観る




マーティン・スコセッシ監督、遠藤周作原作の「沈黙-サイレンス-」を秋田のルミエール秋田でみる。原作は読んでいたが、ここまで凄い映画だとは・・・良い意味で想像を裏切られた。是非オススメします。自分がロドリコ神父だったら、どのような行動をとるのか。人間の根源的な「正義」を問われる。信仰は命よりも大切なのか、自分の信念は他人の命を奪ってまでも貫き通すのか、不条理な世界で人はどう生きるのか、また否か。日本に布教しにくる宣教師たちは、「井上さま」が言う概念を覆せるのか。そもそもそれらは本当の真理なのか。

考えることが沢山ありすぎる。人間としてどう生きるのか。この映画を見て考えなければならない。自分はどう行動するのか。

良い作品でした。それにしてもスコセッシ、遠藤周作の原作まで読んでいるとは・・・素晴らしい創作精神です。

茂木健一郎 「東京藝大物語」



茂木健一郎 「東京藝大物語」を読了。東京芸大で講師を務めた男から見たエッセイ的な青春小説。圧倒的な青春の青さや爽やかさは無いが、文系青春のある一面を切り取っている作品。様々な例題から、小説だけではない、新書的な知識も知ることが出来る。絵で食べられる人間は、例え東京芸大でも10年に一人。色々な芸術家と学生の交流、また講師である茂木自身の授業から読者自身が学ぶこと、など面白く読み進めることができた。

ただ文体が小説に向いているかは疑問が残る。もっともっと「物語」としての青春小説の側面もあって良かったのではないか、とも思う。


2017年2月5日日曜日

マイク・オールドフィールド 「チューブラーベルズ」


MIKE OLDFIELD 「TUBULAR BELLS」です。1973年の彼のデビュー作であり、ヴァージン・レコードの第1弾アーティスト。プログレの一翼を担う作品です。「エクソシスト」の音楽に使われたあの音に耳は行ってしまいますが、作品自体トータルとして素晴らしいです。A面B面それぞれ1曲の大作アルバム。でも最後まで緊張感が途切れることはありません。ミニマルミュージックの傑作。
良い作品だということを再確認した一日でした。

中崎タツヤ 「もたない男」


中崎タツヤ 「もたない男」を読了。我々世代では、「じみへん」で有名な作者。単行本の時、立ち読みし、その巻頭グラビアの異常さに心うたれており、今回文庫化され、中古大型書店で108円だったこともあり、購入。

中身も驚愕の書。はやりの断捨離とは言えない世界。ミニマリスト??その世界、良くわかりません。私自身がコレクターなもんで。でも後世に残る書だと思う。こんな生活(仕事部屋)を持っていた人間がいたことを証明してくれる貴重な証拠だから。

納得しようとしまいと、一読をオススメします。

2017年2月4日土曜日

映画 「竜二」を観る


秋田フォーラスの上、週末名画座シネマパレにて、「竜二」を観る。大学生のときに、名作の誉れ高い本作品をレンタルビデオで観た記憶があるが、内容は完全に忘却の彼方。新鮮な視点で観る事ができました。

長渕剛が演じたヤクザドラマの原型ですね。長淵の演技は本作品主演の金子正二とそっくりです。「竜二」へのオマージュを随所に感る、と今振り返ると思う。

でも50歳近くなり、本作品の内容はチョットつらい。堅気で生きてきた人間には理解できない。ヤクザはバーゲン品には手を出さない。その生き様がラストに繋がる。全日空にまた乗れるの?とのモモちゃんのセリフも力が抜けてよい。内容はアレでしたが、いいラストでした。

観ていて気付いた点。桜金造が出ていたが、竜二が見ているテレビでは、アゴ&金造の多分、お笑いスター誕生の場面だった。助監督で坂本順二が参加していた。ショウケンの歌う主題歌「ララバイ」が良い。

シネマパレは本当の名画座。フィルムで作品を流してくれる。今月で終了。兎に角終了が惜しまれる・・・