2016年8月24日水曜日

秋田県立美術館 「異界をひらく」展



秋田県立美術館で「異界をひらく」展を観る。上記のポスター左に石田徹也作品が見えたので、これは見に行かなくてはと思い立ち、遅い夏休みを利用して鑑賞。

石田徹也は現在のファンのほとんどと同じ出会いであったと思う。数年前のNHK教育テレビ(Eテレ)にて観た特集で一発でノックアウトされたのである。その作品の独創性、そして作品のすべてから立ち昇る筆舌に尽くしがたい悲しさ、こころの奥底に訴えかけるそのメッセージはその番組を観た人間達に「石田徹也」という人物を知らしめるのには十分であった。

個人的にも画集及び全仕事といった作品を買い求めたし、石田徹也の作品はなるべく観るように心ががけてきた。そして現在の住まいの秋田でも見ることができ、しあわせである。

今回も石田の作品にやられてしまった。見ている自分が絵画の中の人間、その悲しみを湛えた目で見透かされているような感覚。その異次元の絵画世界が異次元ではなく、現実社会でも通じるような感覚。残暑が厳しい中でも、身体がしゅっと冷えたのは、何も館内の冷房だけではないはずである。

秋田県立美術館の目玉、藤田嗣治の「秋田の行事」もいつもどおり心を和ませる。

良い美術館です。

0 件のコメント:

コメントを投稿